国会図書館利用まとめ 都内最高の勉強場所

国会図書館の利用方法から複写(コピー)のルールまで詳細にまとめました

最終更新日:2017年9月18日

国会図書館概要

国会の真横にある国立の図書館です。
最寄り駅の永田町駅から徒歩3分くらい。

国内で出版されたすべての書籍を収蔵することが法律で決まっています。
実際には出版社が「納本」をすることで収蔵されますので、出版社がなにもしていない本は収蔵されていません。
ですが、一部のアダルト系や自費出版レベルの本以外はほとんどあるでしょう。

「国会」図書館ということで「立法」機関が運営するかなり特異な図書館です。
普通の図書館は行政機関が運営しています。
行政機関である財務省や気象庁内にも国会図書館(立法機関)の支部があります。
設立当初は、各行政機関の情報を立法機関に集約する機能も考えられていたという説もありますが、現在はまったくそのような役目をしておらずただの専門図書館となっています。

国会図書館はその支所もふくめ、基本的に誰でも利用できます。
利用するためには利用者登録が必要ですが、国籍条項もなく誰でも利用登録が可能です。

利用方法は2種類。
直接国会図書館の施設を利用するほか、郵送で複写等の利用をすることもできます。

館内には、一部専門分野を除いて開架図書はありません。
館内の端末や持ち込んだ個人のPC(スマホでも出来ます)から、図書や雑誌を選び申し込みをします。
一時に閲覧できるのは、書籍3冊、雑誌10冊までとなります。
外部への貸出はおこなっていません。

館内には閲覧席が約2,000席。
大きな食堂が1カ所、カフェが2カ所のほか、りそな銀行のATM、売店、理髪店があります。

100年前のような貴重書も閲覧が可能ですが別室に通されます。
電子化された貴重書は備え付けの端末で見ることができますし、マイクロデータ化された資料も閲覧可能です。

持ち込みPCも利用OK。
WiFiも無料で利用可能。
電源が使用できるデスクも用意されています。

閲覧席で飲み物を飲むことは出来ません。
飲食は許可されたエリアで可能。
食堂は持ち込みのお弁当を食べるために利用していいエリアも用意されています。

電子機器使用禁止の閲覧室もあるので、テキストとノートで勉強する場合には静かで集中できます。

国会図書館の利用方法

利用登録が必要です。
一度登録すれば3年間有効。
身分証明書を持って行けばその場で登録してすぐに利用できます。
途中で住所変更等するとその時から3年間となります。

更新は簡単で、マイページにログインしてWEB上で手続きするだけです。

利用について

開館時間は9時30分から19時まで
土曜日は17時まで
資料請求、即日複写はそれぞれ閉館1時間前で締め切り

休館日は基本的にカレンダー通りプラス第3水曜日

利用者登録で交付されるカードを自動改札にかざせば入館できます。
自動改札フロアの前にロッカー室があるので、そこで手荷物をロッカーに入れます。
B5サイズ以上の不透明な袋物は持ち込みできません。
不透明なクリアファイルや封筒も不可です。
持ち込むパソコンのパソコンケースはOKらしいですが、出入りの際に中身のチェックが入ることがあります。
カメラ機能付きのスマホは持ち込みOKですが、カメラ機能の使用はできません。

携帯電話は許可エリアでのみ利用可能です。

国会図書館の設備

ロッカー

大中小のロッカーが用意されています。
利用には100円玉が必要ですが、利用終了時に戻ってきます。
両替機もありますし、現金を持っていない場合はコイン式のロッカーもあります。
コインは近くにいる警備員さんに言えば貸してくれます。

ロッカーのサイズは、普通サイズだと大きめのリュックと上着が入るくらい。
大サイズはそこそこ大きいです。
長さ80cm、縦横10cmくらいのケースを持っていったことがありますが、斜めにすれば入りました。
館内には大きな荷物は持ち込めないので、大ロッカーにすら入らない荷物は持っていかないほうがいいでしょう。
ロッカーはたくさんあるので使えないということはないですが、大ロッカーは数が少ないので埋まっていることもあります。

WiFi(インターネット無線LAN)

パソコンの貸し出し制度はありませんが、持ち込んだ自分のパソコンでインターネットは利用できます。
もちろんスマホも繋がります。
速度は必要十分です。

閲覧室

閲覧席は約2,000席。
電源完備の大きなデスクもあります。
目測ですが、横幅100cmくらいは占有できます。
ほかの有料自習室などでこのサイズを占有できるのはまずないです。

4人掛けのテーブルやフカフカのソファーもあります。

グループ学習室のようなものはありません。
基本的に閲覧席内での私語は慎みましょう。
閲覧席ではなくラウンジのようなところもある(カウンターのあるフロア)ので、そこにある4人掛けのテーブルであれば控えめの私語なら大丈夫かもしれません。

「本館第二閲覧室」はスマホやガラケーを含め電子機器は一切使用禁止です。
テキストとノートを持ち込んで自習をするなら最高です。
音も静かですし、思わずスマホに手を出してしまうこともありません。

このほか専門室があり、「憲政資料室」「音楽・映像資料室」のほか、「地図室」「新聞資料室」などもあります。
地図室は明治以降の各地の地図が揃っています。

勉強環境として

自分のテキストや書籍を持ち込んでも構いません。
館内資料への書き込みはもちろん厳禁ですが、即日複写サービスがあります。
複写をしたコピーにはもちろん書き込み可能です。

インターネットも利用できるので、調べ物には最適です。
大きな閲覧室は新館と本館にそれぞれ1室あります。
席の取り置きについて特に言及はないので、昼食時に荷物等を置いておくのは問題ないようです。
この2つの大きな閲覧室はパソコン利用可能です。
まわりの人のパソコンのタイピング音は結構するかもしれません。
気になる方は、本館2階の第二閲覧室がおすすめです。
スマホも含め利用禁止の部屋なので、自分も気が散らずに勉強できます。

国会図書館内にある食事処・カフェ

本館6階に食堂があります。

11時から18時(土曜は15時)まで営業。
売店で購入したパンや、持参したお弁当の持ち込みも可能です。

ラーメンやうどん、カレーなどの定番メニューのほかに、日替わり定食が2種類、日替わり丼が1種類あります。
毎週月曜日に1週間の日替わりメニューが張り出されます。

カフェは新館地下1階と本館3階にあります。
コーヒーやデザートのほか、日替わりランチもあります。
カフェは2店とも、飲食可能な休憩スペースとして位置づけられています。

本館6階にある売店には、パンやおにぎりにカップラーメン、アイスはジュースも売っています。
ほか、国会図書館グッズや便利な透明バッグ、ノートやボールペンなどの筆記用具も売っています。

地下1階には理容室もあります。

複写(コピー)

著作権法と「国立国会図書館資料利用規則」の範囲内において、所蔵資料の複写が可能です。
後日郵送、インターネットからの申し込み、そして即日複写のサービスがあります。
電子書籍の等の電子資料のプリントアウトも可能です。

複写は自分ではできません。
すべて依頼することになります。
複写カウンターはメインが2箇所にありますが、新館は雑誌、本館は書籍、が通常です。
と思っていたのですが、どちらにどちらを出してもいいみたいです。
ほか、新聞室にも専用の複写カウンターがあります。

依頼方法は、専用の端末で依頼用紙のプリントアウトをして、そこにどこを複写するのか記入します。
縦長の短冊のような紙が用意されているので、複写開始ページと終了ページにその紙を挟んで、複写カウンターにもっていきます。
1ページしか複写しないのであれば、そのページだけに挟みます。
書き込む用紙には、例えば「100ページ〜109ページ」と範囲のほかに「10ページ」と総数も書きます。
ページの総数は、後ろの数字から前の数字を引いて、1足した数ですね。よく1足すのを忘れます。。
論文資料として複写するのであれば、「奥付」も忘れずに。
出版社名や著者名が書いてある場所ですね。
用紙には、ページを書く欄に「奥付」と書けばわかってくれます。
表紙を複写して欲しいときは「表紙」でOK。

用紙の記入としおりの挟み込みが終わったら、複写カウンターに持って行きます。
カウンターではその場でどこを複写するのか、ページ数、著作権法の範囲内かどうかを確認してくれます。

一度に複写依頼できるのは100ページまでです。
1日の上限はないので、複数回にわければ(お金があれば)いくらでも複写できます。

依頼すると、混み具合にもよりますが、10分から30分くらいで受け取ることができます。
複写状況は館内の端末で確認できますし、自分のスマホでもマイページにログインすれば確認可能です。

受け取ったら、間違いがないか等確認しましょう。
支払いはレシートも貰えますし、Suicaでも支払い可能です。

少し前までは裁断機が用意されていたのですが、今年に入って撤去されたようです。
結構便利だったので残念。。

複写の料金は、通常の白黒コピーがA4用紙1枚で25.92円、A3は単純に倍で51.84円。
電子情報のプリントアウトは、A4で15.12円。
複写はスタッフさんが人力で対応されているので、書籍のコピーの方が電子情報よりも高いです。
また分厚い本は当然真ん中に影が入ります。

古書などで状態の悪いものについては、複写出来ない場合があります。

複写のルール

複写は著作権法の範囲内となります。
最初少しわかりにくかったのですが、簡単に言うと著作物の半分までしか複写できません。
ほか下記の通り

・調査研究目的のみ
・資料の半分まで
・1人1部のみ
・所蔵資料のみ

とくに重要なのは、「資料の半分まで」の部分です。
これには例外があり、定期刊行物に掲載された個々の記事や論文は一定の条件を満たせば全部の複写が可能です。
定期刊行物とは、週刊誌や月刊誌、日刊の新聞などです。
一定の期間とは、次の号がでるまで。
週刊誌であれば、刊行から1週間で次の号が出ますので、1週間後には掲載された論文や記事をまるごとコピーできます。
例外は、「季刊・年間」の定期刊行物です。
こちらは、3ヶ月間が経過することで論文や記事の全部を複写してよいこととなっています。

定期刊行物ではない論文集などは、原則通り著作物の半分までしかコピーできません。
1冊の本で、各章の執筆者や翻訳者が違う書物の場合、1章1章がそれぞれ独立した著作物ですので、1章の半分までしかコピーできません。
著者がひとりであっても、数人で翻訳しているような書物も同様です。
翻訳された章にも原本とは別に著作権がありますので。

まとめると、新館で扱っている雑誌類であれば、刊行から1号以上古ければ掲載記事・論文をまるまるコピーしてOK。
最新刊は半分までではなく一切複写できません。
本館であつかっている書物は、各著作物の半分まで。
書物の目次をみて、それぞれの章に著者や翻訳者の名前が書いてあれば、各章が別の著作物であると判断できます。

少しわかりにくいので、例をみてみます。
手元にある書籍の目次をみてみましょう。

まずは定期刊行物ではない書籍です。

こちらの画像、左側は「ジョセフ・ラズ『 権威としての法』」で、右側は「ジョン・ロールズ『正義論』」です。
みてすぐにわかるように、左側は各章の翻訳者が異なります。
右側は同じです。
例えば、左側の第1章「法の性質に関する問題」をコピーしたいと思っても、この1章で独立した著作物となるので半分までしか出来ません。
この章は31ページから62ページ(63ページかも)までありますので、全部で32ページです。
半分の16ページまでなら複写可能となります。

右側『正義論』の第1章は5ページから75ページまでありますが、この書籍は書籍全体で1つの著作物です。
書籍全体は800ページくらいあるので、半分にはほど遠いです。
章全体のコピーが可能です。

※厳密には目次に書いていないだけで章により翻訳者が違うかもしれません。
この場合は全体で1つの著作物とはなりません。
例に出した『正義論』は3人の訳者が協力して翻訳しましたので、きちんと調べれば章全体の複写もダメかもしれません。
自分で判断出来ない場合は、スタッフに確認しましょう。

次は定期刊行物である有斐閣の『重要判例解説』です。


こちらは一目見てわかるように、それぞれの論文で著作権者が異なります。

これが定期刊行物ではない「書籍」であれば、各論文の半分までとなります。
ですがこれは定期刊行物(年刊)ですので、論文を丸々複写してもOKです。

ただし、上記期間を過ぎてから。
それまでは一切コピーできません。

例に出した『平成28年度 重要判例解説』は、2017年4月10日の出版です。
年刊誌は3ヶ月が経過するまで複写不可なので、現在(2017年5月)まだコピーできません。
3ヶ月経過したら、論文を丸々コピーできます。

ただし、同じ号全体で半分以下という規制もあります。
個々の論文は丸ごとコピーできても、雑誌全体は半分までということです。

ちなみに、短い「詩」などのように1ページに丸々著作物が載ってしまっている場合、半分だけの複写は不可能です。
よって、こういう著作物の複写はできないこととなります。
「半分だけコピーして」みたいなわがままは出来ません。

つまり、定期刊行物の論文集に掲載された論文と、それが一冊の書籍の論文集として刊行された論文、両者がまったく同一の論文であっても、前者は全体の複写が可能で、後者は半分までの複写しか出来ないということになります。

重要なのはその資料が「定期刊行物」であるのかどうかとなりますが、大まかな目安としては、国立国会図書館の本館で扱われていれば定期刊行物ではない書籍、新館で扱われていれば定期刊行物である雑誌と思ってよいかと思います。
詳細は複写カウンターのスタッフさんが親切に教えてくれますので、間違っていても指摘してくれます。
臆せず利用しましょう。

私は一度、本館で扱っている書籍のなかで毎年発刊されるもの、についてスタッフに確認をして、定期刊行物扱いなのでOKとなったことがあります。
ただそのときは、複写依頼の前にスタッフに確認してOKをもらったのち、複写申込書を記入して複写申込みをしたら、別のスタッフにダメと言われました。
説明したらすぐに調べてOKとしてくれました。

国会図書館まとめ

18歳以上で利用登録をすれば、誰でも無料で利用できます。
マンガや週刊雑誌もほぼすべて収蔵されているので、無料で1日中滞在できるマンガ喫茶のような利用もできます。

ですがやっぱり、一番力を発揮するのは資料や文献探しです。
NDL-OPACというホームページを利用して資料を検索しますが、利用登録をしなくても検索できます。
https://ndlopac.ndl.go.jp/

下の方にある「簡易検索」は利用者登録がなくても検索できますので、迷っている方は試してみてください。
国会図書館では、日本中のほぼすべての本を読むことができます。

1日中いても誰にも文句は言われません。
子どもはいません(利用できるのは18歳以上)。
食堂やカフェのほか中庭もありますので、勉強に疲れたらちょっと息抜きもできます。

東京に住んでいたり国会図書館を利用出来るところに居住している人最大の特権といってもいいかもしれません。
国会図書館の利用。
是非試してみてください。

※この記事の複写の部分の情報は、国立国会図書館『複写サービスと著作権』より

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